脾虚とはなんですか?
「脾虚」は東洋医学的用語で、消化器系の調子が悪く食べたものをエネルギー(気)に上手く変えられない状態のことをいいます。
「脾」とは胃や腸、膵臓や十二指腸を指し、西洋医学の脾臓とは異なります。また、「脾」は食べたものをエネルギー(気)に変え全身に送る働きと、体内の水分を運ぶ働きもしています。体内の余った水分は、肺と腎の働きと共に汗や尿として外に排出されます。
その他、気を上に挙げたり、血液が外に溢れ出ないような働きもあります。
これは東洋医学理論なので、西洋医学とは異なるので、少し戸惑うかもしれません。
「脾虚」の症状は、食べたものを上手くエネルギー(気)に変えられないので、食欲不振、お腹が張る、軟便や下痢、または便秘が続きその後下痢、身体が怠い、話をするのがおっくう、息切れ、やせる、ふらつきやめまいなどがあります。
それから、体の内の水分を汗や尿として排泄できないと、小便の回数や量が少なくなり、顔や手足・からだがむくむなどの症状が現れます。
では、「脾虚」になるのは何故でしょう?
体質的に生まれつき胃腸が弱い方は「脾虚」になりやすく、また、生活環境にも影響があり、梅雨や雨の多い地方は湿度が上がり「脾」の働きを低下させます。「脾虚」の方は、梅雨や夏の時期に体調を壊して、食欲不振や夏バテになりやすいです。これも体質と季節の関係になります。
そして、食事にも関係し、暴飲暴食が続いたり、食事の時間が遅くなり食後すぐに寝てしまう、食べるのが早く良く噛んでない、食べながら水分を取り流し込んでしまうなども「脾虚」になりやすい要因です。
また、嗜好品でスイーツや甘い物、ジュースを多く取っている方は要注意です、甘い食べ物は「脾」の働きを低下させます、しかし好きなものはなかなかやめられないので、できるだけ少なくしてください。
「脾虚」を改善する方法は、食事に気を付けていただくことと、手足や体を動かすことです。手足や体を動かすと、胃腸も動き出すので「脾」の働きの改善がみられます。それでも改善がみられない方は、当院にご相談ください。
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