東洋医学の脈診は脈拍を診ているのですか?
鍼灸施術や漢方薬調剤の際、脈を診ているのは、脈拍を診ているのではありません。
病院で血圧を測るとき、1分間に何回脈が打つかを計るのが脈拍です。
東洋医学では、正常な人(例えば術者)が一呼吸する間に何回脈を打つかを診るのが脈診です。
一呼吸の間に4から4.5回の脈を打つのが基本です、それより遅いと寒(冷え)となり身体が冷えに偏っている状態です、早いと熱となり身体に熱がある状態です。これを「寒熱」といいます。
冬の寒い時や冷え症の人は脈が遅くなり、一呼吸の間に4回以下脈を打ちます。
風邪をひいたときは発熱しますので、身体に熱があり一呼吸に5回以上脈を打ちます、しかし5回以上脈を打っているから必ず熱が有るわけではなく、精神的に緊張したり、運動後や飲酒時は脈が速くなりますが熱が有るわけではありません。また陰陽のバランスを崩し陰気が不足すると陰虚となり、微熱態度の熱が出ます。高齢の方や病弱の方におこります。
また、「寒熱」の他に「表裏」、「虚実」を診ます。
「表裏」は風邪が身体に侵入しているか判ります、なので患者様自身が風邪症状が出ていない時でも風邪をひいているか診断できます。
「虚実」は身体の気・血・津液などのバランスが不足しているか、過剰になっているか診断します。身体が元気なのか、どの程度弱っているのか診断します。
そして、脈の形を「脈状」といい28種類あります、その形により患者様の今の症状を診断します。
ですので、脈診は脈拍を診ているのではなく、身体そのものを診ているのです。
根本的に身体の改善をご希望の方は、当院にご相談ください。
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